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肉体装甲 プロテクター2 最終話表


身体中が熱かった。熱された鉄のように、全身が固いまま溶けていく。
溶けて、流れて、行き着く先はスーツを押し上げる股間、どろどろと湧き水のように流れ出る。正義の証が、凄まじい快感と引き換えに流れていく。

「ハァ…アァ…うぅ…おぉ」
ついに悪の魔の手に屈し射精をしてしまったプロテクター。ビクビクと、余韻でその逞しい体が痙攣していた。情けなく股間を握ったまま、ゆさゆさと体を上下に揺らして精液を絞っている。
脳内には異常な多幸感が溢れ、正常な思考を奪い、そして壊していく。
その射精の快感を糧にし、支配は急速に全身へ伸びていた。
「ああ…俺は…お、俺は…あぁ゛…はぉ」
焦燥を感じさせる顔からは、後悔の声が絶え間なく流れていた。しかしそれすら、喘ぎ混じりの淫らなものだ。

既に肉棒と睾丸は膨れ上がり、本来完璧にフィットしているはずの股間を窮屈そうに押し上げていた。寄生され、いいように改造されてしまったヒーローの生殖器。しかも、それだけではない。プロテクター自身には分かっていた。
「お、俺の…チンポが…く、くそ…う、ぁあぁ、皮…皮が…ぁ!」
完全に勃起しきった肉棒、それだというのに、伸びきった皮が亀頭に擦れているのだ。皮がスーツとチンポの間でぬるぬると動き、柔らかな快感がプロテクターの肉棒を扱く。太く改造された肉棒は同時に、サイズとはアンバランスなまでの量に皮を伸ばしていたのだ。それは結果、ヒーローのチンポを皮被りの包茎に変えてしまっていた。
どう考えても、何の意味もない改造だ。
ただプロテクターの精神を傷めつけるだけのそれは、既に改造が寄生生物の娯楽の域にまで下がったことを、正義のプロテクターが弄ばられる事を象徴しているようだった。支配者の交代すら思わせるその冒涜に、プロテクターの精神は限界まで責め立てられていた。

「あ、熱い…お、チンポが…あぁぁ…体が…ああ、こんな゛…お…ぉぉお!」
ついに足の先まで根は伸び、首から下は全て悪の手へと落ちた。もうヒーローにに残されたのは、悪を憎み、正義を愛する心、ただそれだけだ。
「さあ、仕上げといくか…」
「ぐ、ごおっ…ぉ…おっ!…かっは、があっ…がぁぁ…っあああ゛あ゛!」
その最後の一片すら残さない残酷な命令。その執行が宣言されると同時に、太く濁った悲鳴が、荒野に反響した。
「これで完成だな。あれだけの力だ、さぞ組織の役に立つことだろう」
「うぐぅっ!お…おぉおご!」
絶叫は一度だけで、後の声は消え入るようなひしゃげたものだった。顔中に深く皺が現れ、声の代わりに口からは大量の涎が糸を引く。
男らしい体が大きく仰け反り、腹を、股間を突き出し、あられもない様相で苦しみを表していた。
全身が雑巾を絞るようにねじくれ、スーツの内側からはミシミシと濁った音が聞こえた。

「安心しろ、苦痛はすぐに終わる。永遠の安息と快楽が待っているぞ、プロテクター」
そんな囁きが、プロテクターの声なき絶叫の中で語られた。
もうすぐだ。
じきに、あの正義面をしたヒーローが、身も心も組織の奴隷として、寄生生物の配下として生まれ変わるのだ。
「……ぅ…ぐ…かっ、…ハァ!」
もうすぐ、もう間もなくだ。


「…ガァ…ぉぉぉおお!」
「………妙だな」
勝利を目前し、悠々と見下ろしていた幹部達が静かに声を出した。違和感に気がついたのだ。
プロテクターは仰け反り叫んでいた。それも今。
しかし、そうだ、それは本来ありえない。ありえない事なのだ。ヒーローの体は既に、支配権全てが寄生生物のものとなっている筈なのだ。
仰け反ることなど、本来出来るはずがない。

プロテクターは苦痛にもがきながら、しかし戦っていたのだ。
そう、この悲鳴は寄生生物に乗っ取られる男のものではない。
(そうだ、もっと…もっと締め付けろ…プロテクトスーツ…!)
プロテクターはただ寄生の侵攻に屈していた訳ではない。寄生が首から下、つまりプロテクトスーツ全てに収まるその瞬間を待っていたのだ。
組織全てがプロテクターの敗北を見下し、そして油断する瞬間を。
寄生生物を一網打尽にする唯一の手、それを行える唯一のチャンスを。
その為に、敢えて火中へと己の体を投げ込んだのだ。
「ぐ…お゛…ぉぉ…おおお゛っっ!!!」
きつく絞られた体の中、プロテクターの口に声が戻る。それは寄生生物の悲鳴でもあった。あまりにも全身へ支配の根を広げてしまった寄生体は、既にプロテクターの肉体と同義であった。
苦痛も快楽も同じ。しかし、プロテクターならば耐えられるダメージに、ついてこられる悪がいるだろうか。
答えは、ヒーローの体に現れた。

「ぐ、あっが、…ぁああ…」
ついに膝を付き、プロテクターのむっちりとした肉体が崩れ落ちた。
汗と精液まみれの体が地面に擦れて、ぶちゅりと水風船が落ちたような音を上げる。
屈辱に今も眉が寄っていたが、しかし口は笑っていた。
倒れることが出来たのだ。寄生生物の支配は消え去ったのだ。
倒れたのならば、立ち上がれる。
プロテクターは力を振り絞り、四つん這いになった体、その腕を地面へと突き刺した。

「奴を、プロテクターを止めろ!」
悲鳴のような命令は、既に手遅れだった。

戦闘員が叫びを上げるより早く、事態は急速に反転した。
プロテクターが起き抜けに大地から抜き出した巨大な土塊が、風より速く空へと駆け上った。
それは先刻、トカゲ男の時と同じように飛び、同じく空の戦艦へ衝突した。
衝突、轟音。
巨大な生物の悲鳴のような低く軋んだ音が、戦闘員と幹部の顔色を変えた。
以前と違った所は一つ。
煙を上げた戦艦が、フラフラと不確かに揺れながら沈みだした事だ。

「馬鹿な…!一撃だぞ…!?」
「へへ、へ、見たか、おら……っ」
よたよたとだが、立ち上がる。見上げた空、黒い煙が心地が良い。
「たっぷり…観察させてもらったからなぁ…、解体作業は…お手のモン…だぜ」
プロテクターは息を荒くしながら、得意げに親指を地面に突き立てた。忠誠を誓ったあのポーズとはまるで逆、地に向けてゴツゴツした腕が降りる。
一機目を落としてから今まで、時間はわずかにしか無い。しかし、無かった訳ではない。壊した戦艦を分析し、その僅かな弱点を見切ったというのだ、このヒーローは。
「どうする、まだ続けっかあ!」
両腕の拳を握り締め、空に向かって仰け反り吠えるプロテクター。
獣のような咆哮は、空に瞬く間に動揺を広げた。
戦艦をこうまで簡単に落とすこの男に、この戦力をぶつけようというのか。痛手では済まない。戦闘員が数百、怪人が数十。そんな普通の大規模戦とも違うのだ。
「…割りに合わんな…醜いヒーロー…」
むっちりと太い体を見下ろし、その姿を幹部の一人扱き下ろした。
捨て台詞だ。
そうだと誰もが分かっていたが、しかしその幹部を止められる者は誰もいなかった。

荒野の中、プロテクターは再び一人で佇んでいた。その仁王立ちしていた太く逞しい肉体が、グラリ大きく傾いた。そのまま、糸を失った人形のように、ズシンと音を立てて地面に沈んだ。
今度は仰向けに。
「…なんと……か、なった……か」
かすれた声が、太い喉から小さく出た。寝転がっているというのに、膝が笑っている。既に立っていることすら、限界を越えた肉体には酷だったのだ。

最後の賭けだった。
どこに当たればよりダメージが大きいか、それが分かったというのは本当だ。
しかし、一発で船の造りを理解できる程には、頭の出来はよくはない。
「ハハ…とんだ、綱渡り…だ」
後は、敵の保身に任せるしかなかった。
結果、捨て身の策を取ったヒーローは、なんとか小さな勝利を手に入れた。

もうスーツのコントロールも出来ない。掻いた汗も、流れた先走りも、全てがスーツに染み込み、ぐっしょりと体を熱く濡らしていた。それらは流れた端から乾いた空気に晒され、干上がっていく。
屈辱と苦痛の中掻いた汗だが、どんな汗でも乾くその瞬間は心地が良い。
激しいスポーツを終えた時のような充足感が、辛くも勝利したプロテクターの胸にあった。

しかし、後悔は多い。
弱点の克服は未だ大きな命題として残った。次回以降さらに責められる事も考えられる。
そして何より…
「……ココ、このままかよ、クソ…」
右手でもって、盛り上がった股間をスーツ越しに握った。横になっているというのに、小山が出来上がっている。改造され、肥大化した肉棒がミチミチとスーツを押し上げていた。
改造された肉体は、寄生生物が消え去っても残ったままのようだ。大きくなったのはまだいいにしても、この皮。
萎えた今となっては、亀頭の先の先まで包んで尚余っている。
いい年をこいた男の、それもヒーローのものとしてはあまりに惨めな可愛らしい形だ。

「…傷は、戦士の勲章っつてもなぁ…」
どうにも歯切れ悪く、大の字になった体の力を抜いた。
これから先も、体は傷つき、屈辱は刻まれていくだろう。
しかしそれでも、風はどうにも、悔しいほどに心地良く吹いていた。
明日からはまた修行と闘いの日々が始まる。それを知ってか、ヒーローは今はただ目を閉じた。



  1. 2010/12/31(金) 22:54:01|
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